■「年をとると頭が硬くなる」のは本当だった!?

年を重ねるごとに「頑固になる」「融通がきかない」などの一般的なイメージがあります。「頑固親父」という言葉もありますね。性格的なものはさておき、「年をとると本当に頭が硬くなる」という話をしたいと思います。
当院では、頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラル)という頭蓋骨を調整する施術法を取り入れております。毎日何人も施術する中で、「この人は硬くて動きが悪いな~」「うわ~柔らかくてよく動くな~」とか思いながら頭を触っています。
皆さんの頭蓋骨はいくつもの骨が組み合わさってできており、そのつなぎ目部分は日々僅かに動いています。この動きが年を取るほどに鈍くなっていきます。だいたい60歳以上のイメージです。年齢の他に、自律神経失調症の方では若くても動きが悪いことが多くあります。
そのつなぎ目の動きを良くしていく(頭を柔らかくする)施術法が、頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラル)です。
※頭蓋骨の僅かな動きの役割はとても重要なのですが、難しい話になるので、またの機会に取り上げます。
院長
頭痛の雑学
月経周期と頭痛の関係

生理の時期と頭痛が重なるという女性は多く、偏頭痛の女性に限っては、約半数が実感していると言われています。とくに、生理前の状態(PMS)に頭痛がおこりやすくなります。
生理に関連する、エストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンの分泌が急激に低下することにより、セロトニンという脳内物質が低下、その結果、血管が拡張し、血管周囲の神経を圧迫して、拍動性のズキズキという偏頭痛がおこります。
また、排卵日にも排卵に伴い、エストロゲンが減少するため、同様に片頭痛がおこりやすくなります。
このように月経周期におこる片頭痛のことを、「月経関連片頭痛」と呼びます。
このため片頭痛は男性より女性に多い理由の1つにもなっています。
院長
頭痛の雑学
【3つの原因】風邪を引くとどうして頭が痛いのか?

風邪を引いて、熱が出て、頭痛がする。
他にも風邪の症状は多々ありますが、風邪を引いた時の頭痛の原因にスポットを当ててみたいと思います。
身体は自然な反応(自然治癒力)で、風邪菌をやっつけるために、熱を出します。体温を高めることによって、白血球などの自衛隊のような免疫細胞が活発になり、風邪菌と戦ってくれます。
本当に人間の身体はすごいですね。自動的にやってくれているわけです。
その発熱する過程で、3つの要素によって頭痛が引き起こされます。
① 筋肉を震えさせることにより、筋肉が緊張し、緊張型頭痛になる
風邪の症状の中に、後頚部(首の後ろ)のこわばりというのがあります。身体は発熱するために、筋肉を震えさせます。その際に、筋肉が疲労をおこし、硬くなります。その結果、後頸部の神経を圧迫して、「ずーん」「どーん」という緊張型頭痛が表れます。
② 血流量を増やすための血管拡張により偏頭痛がおきる
身体は発熱を加速させるために、血流を促進させます。とくにプロスタグランジンという化学物質を増やして、血管を拡張させます。拡張した血管は、周囲の神経を「ドクン、ドクン」と拍動性に刺激して、偏頭痛を引き起こします。
③ 血管を拡張させる物質が、神経に炎症を起こし偏頭痛がおきる
血管を拡張させるプロスタグランジンという物質は、炎症を引き起こす作用も持っています。拡張させた周囲の神経に炎症を引き起こし偏頭痛の拍動性の頭痛を引き起こします。
以上の3つの原因が考えられます。
風邪を引いたときの頭痛は、風邪を治すための副産物といえます。身体は懸命に風邪菌をやっつけようと頑張っているんですね。頭痛というと邪魔されたような、嫌がらせを受けているような感覚がありますが、そうではなくて、私達の自分の身体を助けるための反応の「余り」で頭痛が起きているわけです。なんだかありがたい感じも受けます。
対処法としては、やはりアイスノンなどの氷枕で、炎症を鎮めること、あまりにもひどい場合には鎮痛薬・抗炎症剤の内服、心配がつのってきたらお医者さんにかかりましょう。
最近、風邪引きさんを多く見かけます。頭痛を防ぐためにも、風邪をしっかり予防しましょう。
院長
頭痛の雑学